高橋幸宏音楽との40年⑤~日常三部作。
高橋幸宏音楽の歌詞には、時折普通の日常が描かれている時がある。
特に80年代後半から90年代にかけての東芝時代の音楽。
- 「BROADCAST FROM HEAVEN」(1990年4月)
- 「A DAY IN THE NEXT LIFE」(1991年3月)
- 「LIFETIME,HAPPY TIME 幸福の調子」(1992年3月)
これらいわゆる三部作のalbumにそれを特に感じる。
劇的な出来事や事件があるわけではないのだが、静かで穏やかな、そんな日常が描写されているような。
そういえば、NHKで放送されている番組に「ドキュメント72時間」という番組があるのだが、あの雰囲気に近いかもしれない。
72時間という限られた時間に特定の場所へ集まってくる静かな日常を送っている人々が複数登場する。
ただし誰一人として同じ日常を送っている人はいなくて、一人ひとりがそれぞれの人生を淡々と過ごしているのだ。
誰一人同じ生き方などない。
そのことを音楽として表現できるのは素晴らしいことだったのだ、と改めて思うのだ。
余談:洋画でいえば「マイ・インターン」、「幸せのレシピ」あたりもそれに近いのかもしれない。