mimo-music3 絵画的なジャケットが美しいアルバム「パレードが続くなら/YUKI」
YUKIの11枚目のオリジナルアルバムが2月1日にリリースされた。
音楽云々よりまず限定版ジャケットの写真がいい。絵画的というか高尚な雰囲気が好み。そういう意味では前作「Terminal」ジャケットがベスト。なんと言っても彼女が素材の一つとして扱われているところがいい。余談だがCDサイズではなくアナログ盤サイズではさらに写真が映える。
彼女の音楽では6th「megaphonic」が一番聴いた作品でもあり、ここから熱心に聴くようになった。その後、7th「FLY」、8th「まばたき」はあまり熱心に聴いた印象がないのだが、二作置いた2019年発売の9th「forme」は個人的に一番好きなアルバムとなった。内容的にファンが望んだ作品ではないようだが、その内省的な仕上がりが個人的な嗜好と合致するため、現時点でYUKI作品中ベストであり、愛聴盤である。
11th「パレードが続くなら」がどんな位置づけになるかは、これから次第ではありこれからじっくり聴いてみたい。
YUKIリリースアルバム
6th「megaphonic」2011.8.24
7th「FLY」2014.9.17
8th「まばたき」2017.3.15
9th「forme」2019.2.6
10th「Terminal」2021.4.28
11th「パレードが続くなら」2023.2.1
mimo-music2 RIDE ON WEEKEND/竹内アンナ
偶然聴いた曲が気になり検索し、曲名とアーティストを覚え、他の曲を聴いていくうち、ファンになってしまう…、そんな一人がこの竹内アンナである。
某書店で有線から流れてきたこの曲を聴いた瞬間のあの感覚をいまだに忘れられない。
新世代が作り出す明るく軽やかにはじけるポップなサウンド。まるで江口寿史のイラストから流れ出してくるような。
まずは「RIDE ON WEEKEND」を聴いてほしい。高橋幸宏が描き出す日常とはまた一味違う彼女だけが描き出せる日常を味わうことができる。
また楽曲だけでなく、ギター演奏技術も高く、もう少しメジャーな存在になってもいいと思うのだが…。
RIDE ON WEEKEND/竹内アンナ
作詞、作曲 竹内アンナ
追記:楽曲、映像はYouTube等でぜひご覧を。
May'nさん、中島愛さん、菅野よう子さんがNHKうたコンに出演!
2023年1月31日。
May'nさん、中島愛さんがNHK生放送で「ライオン」を生歌唱。
しかも作詞、作曲、編曲担当の菅野よう子さんもピアノが参加。
たった一曲の出演だったけれど最後に全部持っていったような。
個人的に調子があまり良くなく、音楽界でも暗い話題が続いていた1月だったが、思いがけない贈り物に少しだけ気持ちが楽になった。
そんなわけで、May'nさん、中島愛さんのライブBlu-rayを早速観返しているところ。
しかし何故今マクロスFなのだろうか…。
マクロスシリーズ最新作といえば、マクロスΔであり、女性声優によるユニットワルキューレが最も新しい歌姫たちであるのだが。
40年近くマクロスシリーズを観ているのだが、初代マクロス(1982)、マクロスF(2008)がベストであるので、それはそれで嬉しい。
マクロスシリーズの魅力は「SF」「歌」「三角関係」が、絶妙に絡み合いながら、最新のアニメーション技術により、美麗なキャラクターたちと重厚感があるメカが、画面狭しと軽やかに動き回る映像美を堪能できるところだと思っている。
それが一番良い形で映像として記録されている作品が前記の二作品ではないか、と思うのだ。
さて、久しぶりにマクロスF劇場版二部作を鑑賞したくなってきた。
アルトという少年を取り巻く二人の歌姫シェリルとランカ。
切ないラストシーンが待っていることを知っているが、それでもシェリルやランカ、アルトの三人に会いたいのだ。
高橋幸宏音楽との40年⑥~山下達郎の「サンソン」と細野晴臣の「Daisy Holiday!」
2023年1月29日(日)放送、山下達郎の「サンデー・ソングブック」[TOKYOFM]は、素晴らしい高橋幸宏追悼番組だった。
それから、2023年1月23日(日)放送、細野晴臣の「Daisy Holiday!」[InterFM897]も同じく。
同じ時代を生きた音楽仲間たちが、仲間を語る言葉に、胸が震えてくる。
残念ながら両番組ともにリアルタイムではなかったのだが。
そして選曲がいい。ほとんどの追悼番組が代表曲(と一般に理解されている)ライディーンなどを流して、無難なコメントを発言して終わるパターンなのだが、彼らの番組ではそれで終わらない。
Daisy Holiday!選曲リスト
Blue Moon Blue / 高橋幸宏(Blue Moon Blue/2006)
C'est Si Bon / 高橋幸宏(Saravah!/1978)
昆虫記 / 高橋幸宏(once A Fool/1985)
CAMOUFLAGE / Yellow Magic Orchestra(BGM/YMO/1981)
PRESENT / 高橋幸宏(Saravah!/1978)
Stella / Sketch Show(LoopHole/Sketch Show/2003)
サンデー・ソングブック選曲リスト
サマー・ビーチ・ガール/バズ(サマー・ビーチ・ガールバズ/1975)
ELASTIC DUMMY/高橋幸宏(Saravah!/1978)
BACK STREET MIDNIGHT/高橋幸宏(Saravah!/1978)
WALK ON THE WAY OF LIFE/矢野顕子(東京は夜の7時/1979)
JUST IN THE RAIN/ラジ(ラヴ・ハート/1978)
JUST ANOTHER NIGHT/アン・ルイス(ピンク・キャット/1979)
あしたこそ、あなた/矢野顕子(シングル/1981)
基本的に参加した楽曲からセレクトされているが、実にらしい選曲。
特にライブアルバム「東京は夜の7時/矢野顕子」に収録されている「WALK ON THE WAY OF LIFE」は参加メンバーが豪華すぎて眩暈がする。高橋幸宏、細野晴臣、高橋幸宏、山下達郎、吉田美奈子、松原正樹…。80年代幕開け前の音楽における梁山泊であったのだ。
高橋幸宏音楽との40年⑤~日常三部作。
高橋幸宏音楽の歌詞には、時折普通の日常が描かれている時がある。
特に80年代後半から90年代にかけての東芝時代の音楽。
- 「BROADCAST FROM HEAVEN」(1990年4月)
- 「A DAY IN THE NEXT LIFE」(1991年3月)
- 「LIFETIME,HAPPY TIME 幸福の調子」(1992年3月)
これらいわゆる三部作のalbumにそれを特に感じる。
劇的な出来事や事件があるわけではないのだが、静かで穏やかな、そんな日常が描写されているような。
そういえば、NHKで放送されている番組に「ドキュメント72時間」という番組があるのだが、あの雰囲気に近いかもしれない。
72時間という限られた時間に特定の場所へ集まってくる静かな日常を送っている人々が複数登場する。
ただし誰一人として同じ日常を送っている人はいなくて、一人ひとりがそれぞれの人生を淡々と過ごしているのだ。
誰一人同じ生き方などない。
そのことを音楽として表現できるのは素晴らしいことだったのだ、と改めて思うのだ。
余談:洋画でいえば「マイ・インターン」、「幸せのレシピ」あたりもそれに近いのかもしれない。