アルバム「アルヒハレノヒ/遊佐未森」1995 ①
遊佐未森のおすすめアルバムは?と問われたら、いわゆる「空耳三部作」といわれる「空耳の丘」、「ハルモニオデオン」、「HOPE」のどれか一枚を、と答えるが、個人的に「アルヒハレノヒ」も捨てがたいアルバムである。
心の中にある少女性がそれまでのアルバムの根底にあるテーマの一つだとしたら、このアルバムでは若干色合いを変え、大人の女性になりつつある遊佐未森をテーマとした、異色なアルバムであり、一種彼女の音楽にとっても分岐的なアルバムである。
それまでの「幻想的な、深い森の中に住む彼女」から「開放的で、光あふれる楽園へと飛ぼうとする彼女」の姿は、当時遊佐音楽を熱心に聴いていた一ファンにとって、その落差があまりに眩しすぎた。
余談だが、リリース直後の武道館公演では、全編躍動感にあふれる遊佐未森の姿が観られ、今でも彼女のベストパフォーマンスの一つだと思っている。(現在DVD化されていて映像として当時の姿を垣間見ることができる)
続きは明日。